今日、日本の家族・家庭は様々な困難な問題を抱えている。それらは、離婚や家族の離散、家族の精神的乖離や家庭内暴力、高齢化と単独世帯の増加、不公平な家事労働と介護負担など、数え上げれば限りがないほどである。
近年、社会問題となっている晩婚化、少子化は、多くの病根を抱えた家族・家庭が、若者にとって魅力となり得ていないことと無縁ではなかろう。後継世代の減少は、高齢社会を支える勤労世代の負担増加にとどまらず、労働人口の減少、消費市場の縮小、産業の空洞化等を連鎖的に誘導し、社会全体の活力を失うことに繋がりかねない重大な問題である。
今こそ健全な姿の家族・家庭を創造することが急務である。そのためには、男性・女性を問わず、人間として健全な発達を保障する仕組みの構築に、社会のあらゆる領域、分野で取り組む必要がある。
家族